ブラジャー(日本)

日本のブラジャーは、欧米や韓国のものに比べるとカップ表記の基準が小さめである。例えば韓国のサイズでのBカップは日本式サイズではC~Dカップに相当する。

元来、日本の女性は欧米人と比べ、体格に相応してバストサイズも小柄で、Aカップが多数を占め、Cカップあれば巨乳の部類と見なされていたが、トップバストとアンダーバストの差の正確な計測や1990年代半ば以降はサイズ規格の変更によりAカップを少なくして、B~Dカップの割合が主流となるようになっている。そのため、それ以前とのブラジャーサイズのカップの比較は不可能となっている。1980年代はDカップでもかなりの巨乳と扱われていたのはそのためである。必ずしも一概に日本人女性のバストサイズが大きくなったというわけではない。

店舗にはEカップ以上のコーナーを設けているのが普通になったが、Gカップ以上の商品数や種類はCカップ以下のものに比べると乏しく、価格も通常カップ(B~Dカップ)より割高になっている。

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ブラジャー(サイズ)

ブラジャーのサイズはアンダーバスト、あるいはトップバスト、及びカップサイズによって表される。アンダーバストとは、直立で立った状態で、乳房のふくらみの下側を水平に通る周囲長である。トップバストは直立で立った状態で、乳房のもっとも膨らんでいる乳首の上を水平に通る周囲長である。

カップサイズは、トップバストとアンダーバストの差で、アルファベットで表示される。あくまで差分であり、「カップサイズが大きいほど胸囲の絶対値が大きい」訳ではない。[† 4]。

カップの容量は、「カップ数を1つ上げ(下げ)、アンダーバストを1つ下げる(上げる)と、ほぼ同じになる」という関係にある[† 5]が、「カップ形状」は、メーカーごとあるいは同じメーカーでも製品シリーズで異なる。形状の異なる製品を比べて自らに適するものを選択すれば、自身のカップサイズを探し当てることはそれほど困難なことではない。

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ブラジャー(ホックの位置)

■ ホックが背中のほぼ中央に来るタイプ(通常)
■ ホックがカップの間に来るタイプ(フロントホック)

市販のブラジャーの約9割はホックがそれぞれのカップから伸びたベルトの一番端につき、身体に装着して留めると、背中のほぼ中央、つまり背骨の位置に来る。しかし、フロントホックと呼ばれるタイプは二つのカップの間にホックがある。
フロントホックは、体が堅い人やブラジャーを着けるのに慣れていない人に向いている他、リハビリ中の人や授乳中の人にも使いやすい。また一般的なブラジャーに比べて背中や脇から脂肪を集めやすいので、乳房の間に谷間を作りやすいという利点がある。反面、身体にフィットしていない場合は通常のタイプより違和感を覚えることもある。

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ブラジャー(アジャスターの位置)

■ ストラップ・アジャスターが胸部前面にあるもの

■ 通常ストラップには左右一つずつアジャスターが付けられている。装着した後でもストラップの長さを調節し易い。

■ ストラップ・アジャスターが背面にあるもの

■ アジャスターが背面に付いている製品もある。その理由としては、ストラップ前面に(リボンなどの)装飾があり前面にアジャスターを付けられない場合や、正面から見たときの美観のためなどが挙げられる。

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ブラジャー(ストラップレス)

生地素材や設計により、ストラップなしでもブラジャーの機能が果たせる場合、ストラップは必要ではない。ストラップのないブラジャーは「ストラップレスブラ」と呼ばれる。ストラップレスブラは、最初からストラップがないことを前提に設計されており、これはストラップの取り外し可能ブラとは、また種類が異なっている。トポロジー的に円筒となるため、チューブとも呼ばれる。

ストラップレスブラに、ファッション性のため飾り目的でストラップが取り付け可能になっている場合があるが、この場合のストラップ取り外し可能ブラとの相違点は、取り外し可能ブラは、ストラップを前提に設計されているという点である。取り外し可能ブラの場合は、個人によっては、ストラップを外すとブラが安定しないなどの問題が起こり得る。

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ブラジャー(ストラップの取り外し)

ブラジャーを構成する生地素材の発展とファッション性を求めて、ストラップを外すことが可能なようになっているブラジャーがある。ベルトやカップの素材や設計により、ストラップがなくともブラジャーがずれないような場合は、ストラップはなくてもよいということにもなる。
また、バストを支える目的だけでないものや、ファッションとしての見栄えを考えたストラップもある。色々な素材のストラップが考えられ、肩を露出させても目立たないシリコン製の半透明のもの(夏などの暑い季節に便利)、敢えてストラップを見せるおしゃれとして使用できるアクセサリーチェーンなども販売され始めている。これらのファッション・ストラップは単独で販売されており、手持ちのブラジャーのストラップと交換して楽しむことができる。

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ブラジャー(ストラップ)

ストラップは幅1cmほどの布紐が基本で、バストの位置と形状の個人差を調整するため、アジャスターが付いたものが多い。乳房の位置が高い人は、ストラップの長さを短くすることで、カップの位置を実際のバストの位置に合わせることができ、反対に低い位置にバストがある人は、ストラップの長さを長く調節することで、カップとバストの位置を合わせることが可能になる。

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ブラジャー(ボーンの有無)

肉質が柔らかい、あるいは乳房が大きい場合、乳房が脇の方に流れやすく、着用感が悪くなったり形崩れを起こしたりする原因となる。そこでカップから3cm位の位置に、ボーンと呼ばれる芯が入ることがある。

補正力が強いタイプに入っていることが多いが、ベルトが縦に曲がりにくくなるため、人によっては窮屈な感じを受ける場合がある。ロングブラジャーなどの補正力を特に重視するタイプでは、ボーンの数も増し、窮屈感も増す。

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ブラジャー(ベルトの太さ)

■ ベルトは太い方が、ブラジャーがずれにくいが、一方で胴が曲げにくくなるために窮屈な感じを受けやすくなる。この窮屈感を「アンダー圧」と言い、ボーン(bone:骨。下記)の有無・ベルトの太さや伸縮性などによって左右される。リラックスしたい時には、このアンダー圧が低いタイプが適している。

■ ホック1つで留まる太さ:国産Cカップ以下が主で、補正力の強くないタイプ。
■ ホック2つで留まる太さ:国産Dカップ以下が主の通常タイプ。またはストラップ無しで使用できるタイプ。
■ ホック3つで留まる太さ:国産EないしはF以上が主で、グラマー用。またはストラップ無しで使用できるタイプ。
■ ホック4つで留まる太さ:ロングブラジャー。総ホック数は10個を超えることもある。

■ 一般的なブラジャーは1cm~2cm位の太さでホックも1つないしは2つ(ベルトの長さを調節するため、2~3段階横に並ぶ)だが、国産ではDカップ以上でベルトが太くなり、ホックも縦に3つ並ぶことがある。これはカップが大きくなるとブラジャーにかかる重量も増し、アンダー圧を多少上げてでもブラジャーをしっかり固定する方を重視するからである。同様の理由で、補正力の強い物やストラップを外した状態で使用できる物は、ベルトが太くなる傾向がある。特にベルトの太いタイプを「ロングブラジャー」と言い、補正力が高いためにドレスを着用するのに適しているとされる。ロングブラでホックの位置がベルトの下部のみのタイプは、背中の開きが大きなドレスでもベルトが出にくい。お被りブラを卒業したばかりのジュニア世代では、細めのタイプが好まれている。

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ブラジャー その他

これら以外に、カップを構成する布地が一重のものと、中にパッドを入れることができるように、内側にポケットが作られたもの、ポリウレタンなどを使って、カップ自体に幾らかの厚みを持たせ、弾力性を与えているものや、1cmか2cm程度の厚さのポリウレタンなどの層、いわゆる作り付けのパッドが付いているものなどがある。またカップの表は、レースまたはレース状の飾り布で覆われているが、これらの布が直接肌に触れないよう、なめらかな裏布を当てて、縫い合わせているのが普通である。

生地が一重であるシンプルなもの
表のレース飾りと、裏の当て布を縫い合わせて二重になっているもの
内側にパッド用の袋が準備され、二重になっているもの
カップ自体にパッドが縫い込まれているもの

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